商品アイデアを練る中で最初に生まれたのは、私たちがこれまで当たり前のように思い描いてきた
「まるで急須で淹れたようなお茶のおいしさ」を作り上げるための条件とは一体何なのかという疑問です。
「フリーズドライ緑茶」を作るうえで特に苦労したのは、まろやかな甘みと渋みの調和と、美しい黄緑色の水色(すいしょく)を再現できる品種を選定することでした。
「フリーズドライほうじ茶」は、芳ばしい香りとすっきりとした味わいの再現にこだわりました。
これらの特徴を再現するため、数ある品種の中から厳選した茶葉に、鹿児島製茶のお茶作りを支えてきた柱とも言える、「合組」と呼ばれるブレンド技術と「火入れ」という焙煎の工程でさらに磨きをかけました。
原料に使用した「知覧茶」は、温暖な南国の気候で育てられ、まろやかな甘みと旨みが調和した力強い味と爽やかな香りが特徴です。
A 〜 試作の様子 〜
原料の選定から試作まで、約1年をかけてできた試作品の第一号は、キューブの形にすることはできたものの、茶葉100%添加物不使用にこだわったためにすぐにぼろぼろともろく崩れてしまいました。
また、フリーズドライ製法によって、旨みだけでなく雑味も強く出てしまうことや、美しい水色の再現が難しいなど予想外の課題の連続に悩みながら改良とテイスティングを重ねました。
@ 〜 知覧茶CUBE完成 〜
原料選びから製法の改良まで約2年の期間を経て、
● キューブの崩れやすさの課題を解消したい
● 添加物不使用 緑茶100%で作りたい
● 味わい、水色、香りの三拍子を満たす品質を実現したい
という数々の課題を克服し、ようやく製品が完成しました。
こちらの写真は、完成したばかりの知覧茶CUBEを取り出したときの様子です。
出来上がったキューブを一粒一粒チェックしながらスタッフ皆で袋詰めしました。
できたばかりの緑茶CUBEを取り出す瞬間は抹茶のようにほろ苦く爽やかな香り、ほうじ茶CUBEはキャラメルのお菓子のように甘く芳ばしいほうじ茶の香りがふわりと広がって、メンバーに歓声が上がったのを覚えています。
商品名 「知覧茶CUBE」と、コンセプトの「急須で淹れたおいしいお茶を”秒”で再現」は、
現代では“ タイパ ”という新しい言葉があるように、タイムパフォーマンス=時間効率と満足度の両方をすばやく叶えたいという想いを込めて、全従業員よりアンケートをとった60種類以上の候補の中から決定いたしました。
【 フリーズドライ知覧茶CUBEの特徴・魅力 】
● 原材料は緑茶のみを使用しデキストリン等の添加物は一切使用していません
● 急須で淹れた味わいを誰でも“秒”で再現できます
● 全国でもお茶どころで有名な知覧茶を100%使用
● キューブを1粒、水orお湯にポンと入れるだけ (緑茶80〜120t、ほうじ茶120〜180cc)
● ホットでもアイスでも美味しくお飲みいただけます
● お手軽&ごみの削減につながります
【 制作スタッフからのメッセージ 】
この知覧茶CUBEはまだまだ開発段階で、今後も改良は続きます。
今後の製品づくりの参考にさせていただきますので、フリーズドライ知覧茶CUBE をご賞味くださったお客様はぜひご意見・ご感想をお聞かせいただけたら嬉しいです!スタッフ一同、楽しみにお待ちしています。
鹿児島製茶とお茶の美老園は、「お茶のある暮らし、いつまでも」という願いを込めて、これからもかごしま茶の魅力創出と暮らしの変化に応えるお茶づくりへ取り組んで参ります。