骨董研究家・島津法樹さんプロデュース「第7回古美術展」、初日の本日は島津さんの講演会でした。
台風の状況が気になる中、たくさんのお問い合わせをいただきましたが、無事に開催することができました。
風の強い中、ご参加いただいた皆さまには心より御礼申し上げます。
講演会では、島津さんがこれまでどのような経緯で骨董の世界に入っていったのか、そして東アジアを中心として各地を訪れたときのおもしろエピソードなどをお話ししてくださいました。
島津さんが骨董の世界に目覚めたのは27歳のとき。「古伊万里展」で出会ったお皿がきっかけでした。
当時の月の給料が3万円~3万5千円くらいだったそうですが、その一目ぼれをしたお皿は1万7千円だったとのこと。それを購入してから、その器の背景や歴史を学びながら、少しずつ骨董にのめりこんでいったそうです。
東アジアの骨董にまつわるエピソードの数々は、島津さんの著著『骨董ハンター南方見聞録』でも読むことができます。
まるで映画のような骨董ハンターのストーリー、読み応え抜群なのでぜひおすすめです。
さて、講演会の後は、恒例&大好評の公開鑑定会でした。
今回は5名の方がそれぞれ数点ずつ出品してくださいました。
タイ旅行に行った際、タクシーの中で見つけたベンチャロン(タイの焼き物)。ベンチャロンという名も、用途もわからないまま、美しさにひかれて思い出に購入されたそう。色彩豊かな絵が描かれた小さい湯呑みが5つと、蓋付の食器が3つ。年月のたった品ではありませんでしたが、「かわいらしいので煎茶器にしたり、これで焼酎を飲んだらどうでしょう」と島津さんがおっしゃられて出品者の方も笑顔。旅の思い出として大切にされるとのことでした。
タイの器でお茶をいただくのもまた風流でいいなと感じました。